小野耕石・増田将大・菊池遼 “派生する幹 -DERIVATION from the TRUNK-“

現在開催中

小野耕石・増田将大・菊池遼 “派生する幹 -DERIVATION from the TRUNK-“

SEZON ART GALLERY B2F


Information

SEZON ART GALLERYでは小野耕石・増田将大・菊池遼による3人展「派生する幹」を開催致します。

ハニカム構造に配置したドットに幾重にもインクの層を刷り重ね、堆積させることで平面の可能性を追求する小野耕石。

1つのモチーフを撮影し、そのモチーフにプロジェクターで投影、撮影を繰り返し写真における多重露光を自身で駆使し制作する増田将大。

哲学・仏教思想を背景に、観る物の現実を揺さぶる知覚体験を生じさせる作品を制作している菊池遼。

シルクスクリーンという共通の技法を用い作品を生み出す3名の作家。
しかし、彼ら皆「版画」という 表現方法である概念にとらわれず、技法や素材と言った枠組みを超え自由にそれぞれ思い思いの方法で作品を制作しています。

果たして派生した表現は幹になりうるのか?

この機会に是非ご高覧下さいませ。

派生する幹
DERIVATION from the TRUNK

出展者:小野耕石 増田将大 菊池遼
会期:2017年7月01日(土)〜7月30日(日)
場所:SEZON ART GALLERY B2F
営業時間:11:00〜18:00

オープニングパーティー
日程:2017年6月30日(金)
時間:18:00〜20:00

トークイベント
「発想から形へ」
参加者:小野耕石 増田将大 菊池遼
モデレーター:岩渕貞哉
日程:2017年7月16日(日)
時間:15:00〜
http://sezonartgallery.com/event/te_f_i_t_f/

協力
Frantic Gallery

「派生する幹」に寄せて 小野耕石

我々3名は現代美術家である。
増田、菊池、小野、3人の展覧会を開催するにあたり、何年前だったか、あるメディアに寄せた文章を思い出した。「技法はその使い手(作家)の発想と技術によってあらゆる可能性を生み出すことができる。(以下、技法の限界を説く表現者は自分の才能の枯渇を吐露しているにすぎないことに続く。)」ここに集めた3名の表現者はシルクスクリーンという技法を用いて各々の表現を模索し実戦ている。
日本において、シルクスクリーンは版画技法の1つとして位置づけされているが、増田、菊池は自分が扱っている技法が版画であるという認識などないだろう。なぜなら彼らの取り組む芸術的問題は、生み出す作品が「版画である」ことではないからだ。当たり前のように聞こえるかもしれないが、この純粋な哲学のみを遂行できる表現者は少ない。純粋な表現は孤立し、技法的な表現は集団化するからだ。僕よりも一回りも下の世代にこんなに忍耐強い後輩が出てくるのは嬉しくもあり、いい危機感も与えてくれる。負けていられませんな!
ちなみにここでエディションの問題には触れない、ですがあえて一言、認識として。版画を考えるときに複数性の性質が現れるのではない。複数性の問題を思考する範囲内に版画もいるのである。
2017.5.5  小野耕石  

「派生する幹」に寄せて『美術手帖』編集長岩渕貞哉

今回の「派生する幹」展の3作家は、シルクスクリーンを用いた制作ということに共通点がある。では、彼らはそれでなにを表現しようとしているのだろうか。

3人ともに共有する感覚は、描き出されるイメージの揺らぎだろう。ある種のモアレの効果とでも言おうか。モアレとは、規則正しく並んだ網点を複数重ね合わせた際の周期のズレによって生まれる干渉縞である。この図像のズレと重なりよって、対象のイメージがひとつに収斂せず、その対象との距離感が適切につかめない感覚。それが小野、増田、菊池の作品が共通して持つ特徴ではないだろうか。

では、その効果によって彼らはなにを表現しているのか。もちろん個々にはそれぞれの問題意識のなかで、固有のコンセプトはあるだろう。そして、それは実際に展覧会で作品を見ることで確かめられるだろう。ここでは大きな時代感覚のようなものとして考えてみたい。

このメディアが過度に発達してそれが分断されている社会では、一つ事象がそれを見る人の立ち位置によって、千差万別な姿を見せてしまうため、人々が共有できる一つの認識を持つことができないという、不安が底流に流れているのかもしれない。その感覚が、印刷技術であるシルクスクリーンを用いることで強化されているとは考えられないだろうか。印刷の現場では、モアレは端的に避けるべき事態でもある。


小野耕石

1979年 岡山県生まれ
2004年 東京造形大学絵画専攻版表現コース 卒業
2006年 東京藝術大学修士課程絵画専攻版画科 修了

主な個展
2017「小野耕石 個展」ART FRONT GALLERY(代官山)
2016「Hundred Layers of Colors -垂直は明るく、水平は光-」SEZON ART GALLERY(表参道)
2015「小野耕石展-版表現を切り開く者-」 あしやシューレ(芦屋)
「小野耕石展」養清堂画廊(銀座)

主なグループ展
2017「心のひだ•きびの美術 ー遠との共鳴ー 第3回総社芸術祭」宝福寺(岡山)
2016「5ROOMS ー 感覚を開く5つの個展」神奈川県民ホール(横浜)
「PAT in Kyoto 第2回京都版画トリエンナーレ2016」 京都市美術館(京都)
「美作三湯 芸術温度」 美春閣、リゾートイン湯郷(岡山)
2015「VOCA展2015 現代美術の展望ー新しい平面の作家たち」 上野の森美術館(東京)
2009「第3回 shiseido art egg 小野耕石展」
《古き頃、月は水面の色を変えた》SHISEIDO GALLERY(銀座)

主な賞歴
2016「PAT in Kyoto 第2回京都版画トリエンナーレ2016」 大賞
2015「VOCA展2015」 VOCA賞
「第16回岡山芸術文化賞」 グランプリ

増田将大

1991年 静岡県生まれ
2014年 東京藝術大学美術学部 絵画科油画専攻 卒業
2017年 東京藝術大学大学院美術研究科 油画技法材料研究室 修了
東京藝術大学大学院美術研究科 博士課程 在籍

主な個展
2017「Interval of Time」un petit GARAGE(銀座)
2013「狭間」TURNER GALLERY(東京)

主なグループ展
2016「CAF選抜展」HOTEL ANTEROOM KYOTO(京都)
「第2回 PATinKyoto 京都版画トリエンナーレ 2016」京都市美術館(京都) 
「ULTRA×ANTEROOM exhibition 2016」HOTEL ANTEROOM KYOTO(京都)

主な賞歴
2015「TERRADA ART AWARD」入選
2014「CAF ART AWARD」大賞
「GOLDEN COMPETITION」大賞
2012「TURNER AWARD」大賞

菊池 遼

1991年 青森県生まれ
2015年 東京造形大学 造形学部美術学科絵画専攻 卒業
2017年 東京造形大学大学院 造形研究科美術専攻領域 修了

個展
2017「無/(分節)」Frantic Gallery(東京)

主なグループ展
2016「UNKNOWNS 2016」藍画廊(東京)
2015「TURNER AWARD 2014 入選・入賞者展」 turner gallery(東京)
「母袋ゼミ abflug展」アーツ千代田 3331(東京)
「第二回CAF賞作品展」アーツ千代田 3331(東京)
「2015 FRANTIC UNDERLINES」Frantic Gallery(東京)

主な賞歴
2017「ZOKEI展」ZOKEI賞(修了制作優秀賞)
2015「ZOKEI展」ZOKEI賞(卒業制作優秀賞)
「第二回CAF賞」入選
2014「TURNER AWARD 2014」未来賞


在廊日

小野耕石

増田将大
7月4日(火) 14:00-17:00
7月22日(土) 14:00-

菊池遼


MORE EXHIBITION


SEZON ART GALLERYは、セゾン現代美術館の新たな活動の一環として東京の神宮前に設立したアートスペースです。 「芸術の日常性」をテーマに、作品が生まれるアーティストのアトリエ、生まれたものが外界と摩擦を起こす展示・ 販売を行うギャラリー、さらに想像力を膨らます人々の対話の場となるカフェ・ダイニングバーが一体化した空間です。


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